抗サイトカイン療法について
サイトカインとは?
細胞の活動はまわりの細胞とのコミュニケーションによる影響を受けて、安定を維持しています。この働きの中心となるのが「サイトカイン」であり、細胞間情報伝達分子とも呼ばれています。
「サイトカイン」は、生体内の免疫・炎症・アレルギーなどに深く関わり、これに破綻を生じることが各種の病気に大きく関係しています。
リウマチ患者さんの体内では、炎症に関わるサイトカインが異常に産生され、関節破壊の原因となることがわかってきました。
抗サイトカイン療法とは?
リウマチによる関節破壊の原因となるサイトカインは、TNF-αやIL-6やT細胞が中心になっていると考えられており、これらの働きを強力に抑制し、リウマチの進行を抑える治療です。
全世界で大変多くのリウマチ患者さんに使用され、大きな実績をあげており、メトトレキサート(リウマトレックス)と並ぶ標準的治療と言えます。
70%以上の人に効果があるという報告があり、発症早期に使用した場合、劇的な効果でほとんど症状が消えてしまうことも期待できると言われています。
レミケードは、点滴で投与するもので外来治療で行います。投与開始6週以降は2ヶ月に1回の間隔で点滴を続けます。(1回に2~3時間かかります。)
エンブレルは、皮下注射を週に1~2回行うもので、指導を受けていただくことで自己注射も可能です。月1~2回の通院が必要となります。(1回に5分程度かかります。)
ヒュミラは皮下注射を2週間に1回行うもので、自己注射も可能です。(1回に5分程度かかります。)
シンポニーは皮下注射を4週間に1回行うもので、月1回の通院が必要です。(自己注射はできません。)
アクテムラは、点滴で投与するもので、4週間に1回の間隔で行います。(1回に約1時間かかります。)上記4剤が効果不十分な場合などで、高い効果がみられることがあります。
極めて高い有効性を考えると、多くの患者さんに使用していただきたい治療ですが、3割負担で月2~4万円程度と費用が高いことが難点です。
副作用は?
アレルギー症状を生じることがありますが、副作用を緩和する方法も知られています。
重要な点として免疫機能をややおとすため、肺感染症などを発症しやすくなることがあげられます。
定期的な検査や、必要に応じて予防薬の使用を行います。
副作用発症時には、多摩総合医療センターリウマチ膠原病科や、杏林大学付属病院リウマチ膠原病内科などと連携して対応しています。